軽い手足で



軽い手足で

60代男性、4年前に脳出血発症し、右片麻痺と失語の後遺症が残存しました。
私が担当となった2年前は長い装具:膝裏下までの高さ(シューホンブレース)をされていました。『装具なしで歩けるようになりたい』という目標に向け、週2回の訪問リハビリと週2回のデイサービス、それに脳卒中の方々の集まりなどにも積極的に参加され、退院後も日々リハビリを継続されています。
担当して1年が経つ頃には、短い装具:足首の高さ(ショートシューホンブレース)への変更を勧めました。変更当初は、『これで歩くのは怖いな』と自信なく、訪問では短い装具、デイでは長い装具という形で練習を継続しました。いつの頃からか、ご本人から『これで(短い装具)歩いてみようかな』と短い装具で日常を送られるようになりました。
今年に入り、麻痺側の足首の動きも実用性が向上してきており、装具なしでの歩行への移行を進めています。ご本人さんも一年間短い装具で頑張ってこられた甲斐があり、次のステップに進めるということでモチベーションが、更に上がっておられます。今年中にはなんとか、『装具なして歩けるようになりたい』という目標を達成できるように支援していきたいと思います。

脳出血を発症し4年が経過していますが、徐々に身体機能も改善し、生活の幅が拡がっていく様を、この方を通し学ばせて頂いております。ご利用者さんとお話させていただく中で、『装具を外したい』という思いを持っておられる方がたくさんおられますが、時期尚早に装具を使わずに転倒されたり、歩き方が不恰好になられたりする方も残念ながらおられます。慌てず、コツコツと目標に向かって進んでいただきたいなと思います。それを我々が支援していきたいと思います。

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